葬儀社に求められること

先日、中学校の同窓会があって、久しぶりに昔の友人たちに会いました。その中に実家が葬儀屋の友人もいましたが、話を聞くともう何年も前に葬儀屋を辞めてしまったとのことでした。辞めた理由は、親が高齢になって、後継者がいなかったこと(と話している友人が後を継いでいないからですが)と、大手の葬儀社が大量の宣伝や終活セミナーなどの攻勢をかけてきて、競争となり価格面で対抗出来なくなったからだそうです。昔ながらの葬儀屋である彼の実家は、心のこもった手作りの葬儀が基本で、古くからの知り合いや顧客にはそれなりのサービスをしながら、特にセット料金の設定などはしないで業を営んできたそうですが、大手葬儀社の一式いくらという安い葬儀のアピールの前に打つ手がなかったようです。
一般の葬儀社の一式いくらというセット料金は、一見、安いように見えますが、寺院への支払や通夜後の飲食代は含まれていないため、そこを注意しなければ、あとで高額の請求をされるリスクがあります。
気の利く葬儀社であれば、遺族と打ち合わせをして予め参列者を予想して、飲食代の想定見積もりを出したり、宗教や宗派を確認して、お布施や戒名料などのアドバイスをくれたり、葬儀社が立替をすることがある火葬料について説明してくれたりします。
友人の実家の葬儀屋ももちろん、そういう気配りが出来ていたとのことですから、辞めてしまったというのは残念な気がします。でも、誰も亡くなっていないのに葬儀社のサービスを比較するのは、不謹慎なような気もしますし、平時だからこそやっておくべきことなのかもしれないと思ったり、複雑な気持ちになるものです。